タイ語に検定はある?日本で受験可能なタイ語検定

タイ語教室コラム

日本語検定や英語検定という言葉はよく耳にしますが、“タイ語検定”というものがあるということをご存知でしょうか?タイ語検定は、日本でタイ語を勉強している方におすすめの検定試験です。そこで今回は、タイ語検定の内容や勉強方法などについてご紹介させていただきます。

 

タイ語検定の種類

近年、海外からタイへの渡航者は1年間に100万人を超え、旅行目的のみならずタイは工場や企業の支社などを新たに設ける地としても多く選ばれています。世界的にもタイという国へ関心が深まり、タイ語を理解できる人材のニーズが高まってきている傾向にあります。

 

タイ語を習得しようという際に、スキルレベルや目標の目安となるのがタイ語の検定試験です。タイ語試験の種類には「タイ語検定試験」、「実用タイ語検定試験」、「タイ語能力検定試験」などがあります。

 

しかし残念ながら「タイ語検定試験」は開催がすでに終了しており、「タイ語能力検定試験」に関しても、タイ政府が主催する試験のため試験要項や申し込みはタイ語、受験地もバンコクのみと日本人にとっては非常に敷居の高い試験になっています。このため、日本人が日本でタイ語を学ぶのであれば、日本タイ語検定協会が主催している「実用タイ語検定試験」を受けられることをおすすめします。

 

実用タイ語検定試験とは?

実用タイ語検定試験とは日本タイ語検定協会が主催し、在京タイ王国大使館、在阪タイ王国総領事館が後援を務める、日本人でタイ語を学習している日本人を対象にした検定試験です。読み書きや日常会話から、通訳や翻訳能力などのタイ語の習得レベルを測ることができます。

 

実施級と試験日は?

難易度が高い順に1級、2級、準2級、3級、4級、5級と設けられており、1級から準2級までは年に1回、3級から5級までは春季と秋季の2回行われます。

 

試験方法は?

3級、4級、5級の試験方法はマークシート方式の筆記とリスニングです。準2級は記述式の筆記とリスニング。2級、1級では1次試験は記述式の筆記とリスニングに加えて1次試験合格者のみ対面口述試験を受けなければいけません。

 

合格基準は?

合格基準はどの級に限らず100点満点中70点以上で合格です。

 

実用タイ語検定は独学で合格できる?

検定試験を受ける際に誰しも気になるのが「独学で合格できるのか?」ということではないでしょうか。結論を申しますと、実用タイ語検定はある程度の級であれば独学での合格が可能です。というのも、実用タイ語検定は

 

・5級…挨拶や自己紹介などの簡単な意思表示ができる

・4級…ごく簡単な会話ができる

・3級…タイ人の方と意思の疎通ができる

・準2級、2級、1級…ビジネス上の業務においてタイ人の方と意思の疎通ができる

 

とレベルと難易度の範囲がとても広く、タイ語はタイ文字を使って表記するものなので、文法や単語やリスニングの他にタイ文字の習得も必要不可欠です。しかし5級に関しては、タイ文字表記ではなくアルファベット文字のみでの受験が可能です。タイ語での通訳や翻訳をといったお仕事をされている方から、全くのタイ語初心者の方までさまざまなレベルの方の受験が可能のため、初級であれば独学でも十分に合格が可能な試験です。

 

もちろん個人差はありますが、独学受験とタイ語教室のような専門機関での学習受験の境目となるのが、筆記試験がマークシート方式から記述方式へと変更になる“3級から準2級”のラインだといわれています。3級までは書店のテキスト等での独学であっても合格しやすいですが、準2級からは試験対策テキストの他にタイ語教室などの専門機関での学習や、独学の勉強にも工夫が必要になってきます。

 

タイ語検定の勉強方法

それでは、タイ語検定を受験するには具体的にどのような勉強方法を行えばいいのでしょうか。先程ご説明したように、実用タイ語検定の試験の難易度のボーダーラインとなるのが3級から準2級の境目です。このラインを越えるにあたっては少し勉強方法を変えていく必要があります。

 

5級、4級、3級を受験する場合

書店に売っているテキストやスマートフォンのアプリなどを使っての独学であっても合格することは十分に可能です。タイ文字を読む練習、簡単な単語を覚えるといった勉強が必要です。試験が近くなると過去問と解くなどして問題形式に慣れていきましょう。

 

準2級、2級、1級を受験する場合

問題難易度が一気に変わるのが3級から準2級。筆記がマークシート方式から記述方式へと変わります。記述方式ということは、タイ文字を正しく書くことが必要不可欠なにってきます。意味は分かる、読み方も分かるのに書き方が分からないという問題も浮上してくるでしょう。上の級を受験するにはこの部分が肝になってきます。そこで、おすすめの勉強方法をいくつかあげていきます。

 

・引き出しの単語の数を増やす

上の級に行けば行くほど覚える単語の数を増やさなければいけません。しかし、ただやみくもに単語帳片手に暗記作業をするよりは、新聞やSNSなどを使って自分の興味のあるニュースやトピックを読みながら単語の勉強をする方法がおすすめです。単語だけでなく、読解力や文法の勉強にもなります。特におすすめなのが、日本のニュースや日本にまつわるトピックをあつめたタイ語の記事です。また写真がついているものを選べば、理解しやすくスムーズに読み進めることができます。

 

・簡単な日記をつける

また、日頃からタイ語で簡単な日記をつけることもおすすめの勉強方法です。準2級はごく簡単な文章の記述が求められますが、普段から書き慣れていない場合いざ書くとなると思う以上に時間がかかってしまいます。1日1フレーズでも自分の感じたことや思ったことをタイ語で書き起こして普段からタイ語での文章作成に慣れておきましょう。そして、可能であればタイ人の方やタイ語教室の講師の方に添削してもらいましょう。

 

まとめ

タイ語検定の内容や難易度、勉強方法などについご紹介させていただきましたがいかがでしたか。実用タイ語検定は上の級だと専門機関での学習が必要になってきますが、簡単な級であれば独学でも合格が十分に可能な試験です。タイ語を勉強しているが力試しをしてみたい、学習をする上での目標にしたいという方はぜひ一度受験してみてはいかがでしょうか。

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