タイ語は難しい?習得難易度について

タイ語教室コラム

日本語は世界でもかなり難しい言語だと言われています。それは理解するために必要な語彙(ごい)数がとても多いからですが、圧倒的に語彙数の少ないタイ語のほうが「日本語より習得が難しい」と言われていることをご存知でしょうか。

 

なぜそんなにも苦戦してしまうのか、その理由と習得までの近道を解説します。

 

タイ語はシンプルすぎることが難しい理由

冒頭で触れたように、日本語の難しさは語彙数の多さにあります。例えば世界中で使われている英語を8割以上理解するには、約3000語の語彙を覚える必要があると言われています。これに対して日本語は、なんと10000語もの語彙を理解する必要があると言われますので、英語の3倍以上覚える言葉が多いわけです。

 

そんな難しい日本語の習得より、もっとずっとシンプルな言語であるタイ語のほうが覚えにくいというのには、理由があります。実はタイ語はシンプル過ぎるがゆえに、1音が意味する単語数が圧倒的に多くなっているのです。

 

例えば「ヤー」という音は、平坦に発音すると薬の意味になりますが、語尾を下げるイントネーションでは「草」になったり「おばあさん」になったりします。ごはんを意味する「カオ」は、発音次第で「白い」「9」「膝」「山」「気配」「搔く」などたくさんの意味に変わってしまいます。

 

日本語も発音次第で、ごはんを食べる「はし」が川にかかる「橋」に変わりますよね。それと同じことではありますが、タイ語の場合、それがあまりにもたくさんあると理解すれば良いでしょう。

 

さらにタイ語には声調を表す記号がついていて、この記号もまた絶対的な存在ではないためより複雑です。文章も、タイ語の表記では単語ごとに区切りを入れませんので、言葉がどこで切れているのかさえも、見て理解できないのです。

 

タイ語の勉強を始める人にとって、通常の言語学習よりかなり高いハードルがいくつもあることは間違いないでしょう。ただそれだけに、非常に興味をそそられる言語でもあります。

 

会話から始めるのがベター

そんな難しいタイ語を勉強するなら、まずはタイ語会話から始めるのがおすすめです。実はタイ語のシンプルさが生きるポイントとして、語形変化がないことが挙げられます。

 

例えば英語の動詞なら、原形の他に現在形や過去形、過去分詞系、進行形などといった変化がありますよね。タイ語にはこうした変化が一切ないので、勉強を始めてすぐの段階でも、会話であればなんとなく出来てしまうという嬉しい特徴があります。

 

もちろんカタコトにはなりますが、それでも意味が通じるところまで行くスピードは速いでしょう。語彙や文法などから入ると、複雑さに頭が混乱してしまいますが、タイ語はとにかく会話から入ってしまうのが一番の言語と言えます。特にタイの人はおおらかな人が多く、タイを訪れた外国人がカタコトのタイ語をならべていても理解してくれます。まずは旅行や短期滞在で不便しないレベルを目指して、どんどん使ってみると良いでしょう。

 

ただ、男性が使う言葉と女性が使う言葉とでは違いがありますので、自分の性別に合わせて正しく学習したいところです。例えば「サワディー」はこんにちはとさようならの挨拶ですが、「サワディークラッ」と言えば男性、「サワディーカー」と言えば女性になります。ちなみにありがとうという意味で「コップクンカー」を使う旅行者が多いですが、こちらは女性言葉で、男性は「コップクンクラッ」が正解です。旅行先ではタイの人は外国人男性が女性言葉を使っていても気にしないでいてくれるとは思いますが、やはり正しく文化を理解することも、言語学習のうちですよね。

 

初心者が話せるようになるまでは日本人講師がおすすめ

タイ語の能力が高いレベルで身についている場合には、ネイティブのタイ人講師からタイ語を学ぶのがベストでしょう。タイ人との会話が可能で、文章もタイ語で作文できるレベルなら、よりネイティブの発音を耳に入れたほうが上達します。

 

でもこれからタイ語の勉強を始める人が、ある程度理解できるレベルまでを目指すなら、日本人講師から学ぶのがおすすめです。これは独特な発音のルールや、複雑で覚えにくいと感じるポイントが日本人同士でないと伝わらないからです。

 

タイ人の講師が日本人の生徒からわからないと言われても、何がわからないのか、どこが理解できないのかがわからないと言います。発音のコツは生まれつき身につくものですので、ネイティブが非ネイティブから発音の仕方などを訊かれても、うまく教えることができない場合も多いです。その点、自分で勉強してスキルを身につけた日本人講師なら、難しいポイントも理解しにくい部分も身をもって知っています。

 

初歩から始めるなら、つまずきやすい点を熟知している日本人講師に教えてもらうのが一番の近道でしょう。

 

日本で日本人講師からタイ語会話を学ぼう

タイ語は声調や文法から入ってしまうと、とてつもなく難しい言語と感じてしまう場合もあります。そんな時は、一度難しい部分はさておいて、どんどんタイ語を使って会話することから慣れるのがおすすめです。日本にもタイ語を教えてくれる教室が増えていますので、是非、タイ語を楽しく学べる教室を探してみてください。

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