タイ語を独学で習得しようとしている方の中には、どのような学習方法をとるべきか悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。独学の場合は、語学スクールのように指導してくれる先生もテキストもありませんが、自分に合った勉強方法を柔軟に選ぶことができます。今回はタイ語を効率よく勉強していくにはどのような方法が良いのか、タイ語の特徴に注目しながらご紹介します。
独学でタイ語を習得するなら、まずは単語の暗記から
言語の学習方法には様々なものがあります。まずは理論を固める、耳から覚える、といった数ある方法の中から自分と相性の良いものを選ぶことが重要です。もしタイ語を独学で習得したいと思っている方でまだ学習方法を迷っているなら、まずは単語の暗記を優先するのがお薦めです。タイ語に限ったことではないですが、単語を並べるだけでもある程度言いたいことを相手に伝えることは可能です。文法が少しくらい間違っていても、コミュニケーションの足掛かりさえできれば、相手のリアクションから正しい発音や文法を学ぶことができます。
独学でタイ語を習得するとなると、どうしてもコミュニケーション不足に陥りがちとなる傾向があります。しかし、単語を覚えてスピーキングに重点を置くことで、モチベーションが維持できる上に、生の発音を聞くことができます。その都度異なるやり取りを重ねることによって、成長度合いもぐんと早まります。
独学でタイ語を習得するなら、読み書きは後回し
人によってはタイ語をより早く習得するためには、読み書きを後回しにする方が良い場合もあります。タイ語(シャム文字)は表音文字です。表音文字とは、発音方法がそのまま文字になっているものを指します。日本語も表音文字なので、ひらがな・カタカナの読み方さえ知っていれば意味は理解できなくても発音することはできます。タイ語も同じです。文字の読み方のルールを覚えることで発音できるなら、読み方を先に学んだ方が良いのでは?と思われるかもしれませんが、実はタイ語の読み書きのルールは非常に複雑です。
まず文字同士が似ていて区別するにはかなりの練習が必要です。また、読み方のルールを覚えるためには子音字(頭子音字)42個、末子音字6個、子音字の上下左右に付ける母音符号の組み合わせ44種、頭子音字の上に付く抑揚を示すための声調記号4個を覚える必要があります。そして、英語のように一単語ごとにスペースを空ける「分かち書き」をせず、日本語のような句読点もありません。こうした理由から読み書きで挫折する人も多いため、タイ語の習得では読み書きは後回しにして、まずは発音記号を使ってスピーキングを重点的に練習することをお薦めします。タイ語の発音記号は、英語の発音記号のような見た目なので親しみやすく、比較的理解がしやすいです。声調や発音、単語といった部分から基礎固めをしていきましょう。
独学でタイ語を習得するなら、歌謡曲も有用
独学でタイ語を習得したいなら、タイ語のポップスを聞くのもひとつの方法です。メロディに乗せて歌う歌なら、細かい声調(抑揚)はそこまで気にする必要はありません。
タイ語には声調が5つあり、これらを覚えるのは少し大変です。また、タイ語は短く単純な構成の単語が多いため、単語を区別するためには正しい声調で発音することが非常に重要となります。その点ポップスなら、歌詞を通してすぐに使えるフレーズが丸ごと覚えられるため、多少の声調の間違いは前後の文脈でカバーすることができます。さらに、タイ語の歌を歌えると、タイ語を話せる人達とのコミュニケーションを取る足掛かりにもなります。話題のきっかけづくりとしても、タイ語のポップスを言語習得に利用するのは非常に有用と言えます。
日本人に親しみやすいタイのポップスアーティストとしてBNK48が挙げられます。BNK48はAKB48のグループのひとつで、秋元康氏が総合プロデュースを務めるタイ・バンコクを活動拠点としているアイドルグループです。日本でもヒットした「会いたかった」「恋するフォーチュンクッキー」をタイ語でカバーしているため、日本人なら耳馴染みがあり入りやすいでしょう。
独学でタイ語を習得するなら、積極的に会話をする
独学でタイ語を習得するなら、数字や挨拶といった会話や旅行の際によく使うものから優先的に覚えていくと良いでしょう。タイ語は発音が難しく、声調の違いで全く異なる単語になるものも多いです。そのため、可能ならばスカイプなどを使って生きた会話をすることで勉強していくことが望ましいです。そうした場面で使える言葉から優先的に覚えることで、すぐ使える、繰り返し使える、よく身につくようになります。もし話す相手が身近に見つからない場合は、市販のテキストに付いているリスニングCDを利用すると良いでしょう。テキストを選ぶ際は、読み書きよりもスピーキングや会話重視のものを選びましょう。
挫折しないためには、動機付けが大事
タイ語を独学で習得したいなら、何よりもまずタイ語をマスターするための動機をしっかりと決めることが大事です。学費を払って語学スクールに通った場合、「今日はスクールに行く日だな」「サボったら学費がもったいない」といった心理が働きます。一方で、独学で学ぶ場合には「時間が空いたらやろう」「今日は疲れたから休もう」といったことが少なからずあると思います。そうならないためにも漠然と頑張るのではなく、タイ語をどうしてマスターしたいのか、その目的や動機をはっきりさせましょう。タイ語は一人称、二人称といった人称の種類が多く、また王族やお坊さん向けの特殊な言葉もあり、日本語との共通点が多々あります。覚えていけばいくほど非常に興味深い言語ですので、是非マスターできるように頑張ってください。
まとめ
独学でタイ語をマスターするための方法についてまとめましたが、参考になったでしょうか。最近はパクチーブームのせいか、日本でもタイ料理を出す店を多く見かけるようになりました。タイ語に接する機会は探せばいろいろありますので、是非タイ語にたくさん触れて習得を目指してください。
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